タネ(その2)
「お梅ちゃん」
え!だれ?
「ジュンちゃん」
わたしよ、ジュンよ、
「お梅ちゃん」
あ、ジュンちゃん、どこにいるの?
「ジュンちゃん」
この奥さんのお腹の中にいるの、ルミちゃんもいるの、お梅ちゃん心配させてごめんね、
「お梅ちゃん」
そんなこと気にしないで、お梅、ジュンちゃんとルミちゃんが元気ならうれしいの、
「ジュンちゃん」
ありがとう、お梅ちゃん、あのね、ルミちゃんが話したいと
言ってるの、
「お梅ちゃん」
いいわよ、なに?
「ルミちゃん」
お梅ちゃん、この前はごめんね!お梅ちゃんがせっかくごちそうしてくれたのに、おいしくないなんて、ひどいことをいって、わたしどうかしていたの、ごめんね、
「お梅ちゃん」
いいのよ、気にしてないよ、それよりわたし、ルミちゃんが元気でいてくれたのがうれしいの、「ルミちゃん」
ありがとう、うれしい心配してくれて、
「ジュンちゃん」
お梅ちゃん、
ごめんね、わたし達、とても眠いの、ここにきてからあたたかくて、ここちよくて、寝てばかりいるの、ごめんね!
「お梅ちゃん」
いいの、わたしはいいから、おやすみしてね、
「ジュンちゃん」
おやすみ、
「ルミちゃん」
おやすみ
「お梅ちゃん」
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