さわやかなるひと時
こうして新之助は
幸太郎の家に宿を
借りることとなった。
食べ物はじつに質素でありましたが、こころなごむ雰囲気に暖かさ
そして心のゆたかさを感ぜぬにはいかぬほどの時間でした。
せちがさがない、それがこんなにゆったりとした時間になるのかと
新之助は感心しました。
ゆったりとした時間の流れの中でつりにそして剣術の稽古にと
汗をかく日々はさわやかなひと時として過ぎ去ってゆくのでした。
しかし、ある日の午後、お城からもどってきた面々は日ごろにない
深刻な表情がありました。