その2
「サン君」
行者さまいるかな?
「宗教者」
いや、どうも話があわないな、うん」
「青年ダン」
そうですね、あなたが行者さまを最後に見たのは50年もの以前、
私が最後に見たのは20年前、なぜ離れているのですかね?
「宗教者」
私が行者さまの教えを聞いてから50年の間、大切な教えを
 失わないように皆に説法してきたが、その間もこうして行者さまを
 偲んでここにきていたが、一度も行者さまにお会いしなかった。
「青年ダン」
そこなんですね、うーん、
「サン君」
行者さま?
 え?行者さまはいなくなった??
「行者様」
おお、坊主や、きたか、
「サン君」
行者さま、良かった居た、こんにちは!
「行者さま」
どうだ?元気か?
「サン君」
ハイ、あの、今日はいろいろと教えてほしいことがあってきたの、
「行者さま」
さて、なにごとかな?
「サン君」
あのね、大人の人が他の国で戦争で殺し合いをしていると話ていたの、
 何故そうして命を大切にしないの?行者さまは命を大切にしている
 ものね、
「行者さま」
どうだ?元気か?
「サン君」
ハイ、あの、今日はいろいろと教えてほしいことがあって
来ました。
「行者さま」
さて、なにごとか?
「サン君」
あのね、大人の人が他の国で戦争で殺し合いをしていると話ていたけども、
 何故、そうして命を大切にしない?行者さまは命を大切にしているのに、
「行者さま」
坊や、えらいな、何が大切かを考えるのは良い努力なのだよ、
私も行者として人の道を輝く道として変える方法を考えるのが常なのだよ、
坊やよ、人、国の争いを語ってもそれは永遠に解決しない会話となり
そのようなことを語っても何にも解決できない内に私たちの寿命は尽きて
しまうだろう。
「サン君」
そうなんだ、・・・
「行者さま」
坊や、えらいな、何が大切かを考えるのは良い努力なのだ、
私も行者として人の道を輝く道として変える方法を考えるのが常なのだ、
坊や、人、国の争いを議論してもそれは永遠に解決しない会話となるだろう
そのようなことを語っても何にも解決できない内に私たちの寿命は尽きて
しまうだろう。
「サン君」
そうなんだ、・・・
「行者さま」
坊や、人や命あるものはいつか、突然と死が訪れることがあることは
わかるな、
「サン君」
ハイ、
「行者さま」
そんな時がきても智恵の自覚があれば恐れおののく必要はなくなる、
「サン君」
智恵?
「行者さま」
つまり、この世の光の世界と闇の世界を知り自覚することだ、
「サン君」
夜と昼??
「行者さま」
それと似ているが、違うのは昼の間にも闇の世界はあるということだ、
単純には世界中の善良な神は「殺しはいけない、盗みはいけな、
女を犯してはいけない、嘘をつくのはいけない、お酒は飲んではいけない、」
と語った。
それが光の世界にとどまる道なのだ、
その逆に「殺す、盗む、犯す、嘘をつく、お酒を飲む」それが
闇の世界なのだ、だから、
坊やよ、まわりがどうであれ、たとえ一人であっても恐れることはない
神の教えさえ守るならば体を失うことがあってもなにも恐れる必要は
何もないのだ、それが自分が地獄へ向かうことを防ぐ智恵なのだ、
「サン君」
行者さま、では善良だったら闇におびえなくてもいいの?
「行者さま」
そうだよ、善良であることに努める限り善良の神は近くにあり、善良である
ことの努力を怠けるとき悪しき神が傍で微笑むのさ、とりこにできると
思ってね。
「サン君」
そうなんだ、!?
ああ、なんか世界が明るくなったような気がする、不思議、
「サン君」
行者さま、良い行いを忘れないといいんだね、
「行者さま」
そうだ、忘れてはいけないのは良き事、善を望む努力を惜しまないこと
なのだよ、
「サン君」
わかりました。ありがとございます。
「宗教者」
???
「青年ダン」
???
終わり、
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